
家を建てる前に読んでよかった本①ホントは安いエコハウス
みなさん、こんにちは。
丸の内ブログ編集長のみやいです。
現在、お家づくりに向けていろいろと準備をしている最中なのですが、今回は読んで置いてよかった本を紹介したいと思います!
今回ご紹介するのは、
「ホントは安いエコハウス」という本です。
(動画で見たい方はこちら)
一級建築士の松尾和也さんという方が書かれた物です。
エコと聞くと、「環境に優しい」というイメージがあるため、エコハウスというと、自然素材を使ったナチュラルな家造りの話か?と思ってしまいましたが、全然違いました!
数字、データがバリバリ出てくる、家づくり初心者にするとマニアックすぎると言わざるを得ない内容です笑
ただ、だからと言って、読むのをやめようと思ってしまってはもったいないです。
これからの日本の家づくりの基本的な考え方となるであろう内容なので、これを読まずに家づくりを始めてしまうと、大切な基礎を押さえない家づくりをしてしまうと言っても過言ではないのではないかと感じました。
基礎となる考え方は高断熱・高気密
本当にザクっというと、高断熱・高気密の家を作りましょう、という内容です。
(プロの方々、そんな単純な話じゃねーぞ、と怒らないでください汗)
この本を読むまで、日本の住宅の断熱・気密性能が世界と比べるとこれほど劣っているとは知りませんでした。
例えば、窓。
冬に暖房の熱を逃す要因の6割、夏に外の熱を通す要因の7割と最も多いのが、窓ということなのですが、日本のお家は基本、サッシがアルミで、ガラスがはめ込んである。
(この本を読まないと、それすら意識したことがなかった)
しかし、このアルミ、樹脂や木と比べると1000倍も熱を通しやすい素材だそうで、海外ではアルミの使用を禁止している国まで出ているほどだという。
なぜ海外で禁止されているかというと、家の中の温度が快適ということは、健康寿命を伸ばすことになるからだそうです。
それにも関わらず、日本ではアルミが安いからという理由で、8割以上の住宅にアルミサッシが使われており、その結果、お年寄りによるヒートショック死が依然として減らないという状況だそうだ。
日本が採用している基準値はとっても古い?
また、今の日本における色々な基準値がとっても古いということも。
例えば、文中に出てくるのですが、お店でエアコンを買おうと思った時に、何を参考にするかというと、各商品についている「○畳用向け」という表示だと思うのですが、実はこれ、50年も前の性能の家を基準とした数値に基づいて表示されているようです。
50年前の家といえば、イメージ、田舎のおばあちゃんのお家。
隙間風がビュービュー入ってくる。
基本、夏場は窓を開けっぱなしで空気を入れて、冬場は寒くて凍えそうだからみんなコタツに集合、みたいな感じ。
今はかなりお家の性能が上がっているのに、私たちは50年も前の家を基準としたエアコン表示を元に買っているようだ。
なぜ、メーカーは基準を変えないかって?
それは、大きい馬力の高いエアコンが売れなくなっちゃうから!
そして、そもそも大事なのが日射取得。
狭い日本で日当たりの良い土地はなかなか手に入れられるわけではないが、自然の力を最大限に活用するためには日射取得を最大化するための窓の位置や家の形を考えないと、とってももったいないことになるということ。
本来なら必要ないエアコン使用量を使うことになってしまうのだ。
一方、冬場は日射を取得した方が良いが、夏場は日を遮りたい。
これを実現するためには、太陽の位置を計算し、上手に庇(ひさし)などで日射を調整する必要があるのだが、その方法がパッシブデザインというようだ。
この本を読まなければ、全く意識することもなければ、デザイン性だけに意識がいってしまって残念なことになるところでした。
で、この本を読むことで、
・デザインや間取りよりも大切な事がある事がわかる
・エコな家を作るための優先順位がわかる
・高断熱・高気密の基準値(C値、U値など)がわかる
・高断熱・高気密の家にするために導入すべき断熱材・窓がわかる
・最適なエアコンの大きさや運転方法がわかる
・結果として、お財布にも体にも優しいお家づくりができる
これからお家造りを考えている方はもちろんのこと、リフォームでもやれることはあるので、是非読んでみられることをお勧めします!